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中薬学・A型問題(3)

3.酸味薬を多く用いて治療するのはどれか?

A. 外感表証
B. 虚証
C. 瘰癧痰核
D. 湿証
E. 滑脱不禁の証候

解答と解説

 この問題は、それほど難しくないでしょう。また、迷う問題ではないと思います。

 問題の攻略としては、酸味薬の性質を知っておけば良いことになります。

酸味の治療作用について
収斂・固渋
固表止汗 → 体虚多汗症 例:五味子
斂肺止咳 → 肺虚久咳 例:烏梅
渋腸止瀉 → 久瀉脹滑 例:五倍子
固精縮尿 → 遺精滑精、遺尿尿頻 例:山茱萸
固崩止帯 → 崩帯不止、例:赤石脂
不良作用

 つまり、答えは「E. 滑脱不禁の証候」となります。

 念のため、全ての選択肢についてみていきましょう。

「A.外感表証」に対しては、発散作用が必要なので「辛味」。
「B.虚証」に対しては、補益作用が必要なので「甘味」。
「C.瘰癧痰核」に対しては、軟堅散結作用が必要なので「鹹味」。
「D.湿証」に対しては、能燥(燥湿)作用が必要なので、「苦味」。
「E. 滑脱不禁の証候」に対しては、収斂・固渋作用が必要なので、「酸味」。

五味ついての詳しい解説はこちらから

参考資料

東洋医学の用語集

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この問題の解説者

源保堂鍼灸院・薬戸金堂 瀬戸郁保 鍼灸師・国際中医師

瀬戸郁保
IKUYASU SETO

鍼灸師・国際中医師

東京の表参道で源保堂鍼灸院、漢方薬店・薬戸金堂を営んでいます。東洋医学らしい鍼灸、東洋医学に沿った漢方薬の処方を追究しています。身近なところから、そして世界の人々が今よりも健康で、しあわせになることが目標です。

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